マイクロソフトで働くエンジニアパパの子育てブログ

英語教育とプログラミング教育。グローバリゼーションや多様化する社会。ソフトウェアの進化やテクノロジーの進化で変わっていく仕事や生活の在り方。社会人として、そして親として考えたことを書いてます。このブログは個人のもので、所属する企業の見解ではありません。

文部科学省が出しているプログラミング教育に関するドキュメントをさっくり読んでみました

Preparation
そう言えば国が出している情報をきちんと見たことがなかったので、プログラミング教育:文部科学省にてプログラミング教育の全体像について把握してみようといくつかドキュメントに目を通してみました。

小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ):文部科学省
有識者会議の議事録というかまとめのような文章。会議と言っても日本のお役所の会議なので、議論がされた場というよりは、関係者が持ち寄った内容が披露された場のようなものだったのではないかと推測します。

そこそこ面白く読めたのですが、この引用した文章がおそらく文部科学省が考えるプログラミング教育をする意義を端的に表しているのではないかと思い、考えを理解するのに参考になりました。

こうした「プログラミング的思考」は、急速な技術革新の中でプログラミングや情報技術の在り方がどのように変化していっても、普遍的に求められる力であると考えられる。また、特定のコーディングを学ぶことではなく、「プログラミング的思考」を身に付けることは、情報技術が人間の生活にますます身近なものとなる中で、それらのサービスを受け身で享受するだけではなく、その働きを理解して、自分が設定した目的のために使いこなし、よりよい人生や社会づくりに生かしていくために必要である。言い換えれば、「プログラミング的思考」は、プログラミングに携わる職業を目指す子供たちだけではなく、どのような進路を選択しどのような職業に就くとしても、これからの時代において共通に求められる力であると言える。

正直引用部もそうですが、全体的には(正直意外だったのですが)好印象のドキュメントです。もちろん私には私なりの考えがあるのでこの文部科学省の方針と私の考えるあるべき方針が同じという意味ではないのですが、きちんと考えられて作られている内容だと感じました。そういう意味で好印象です。

他にもいくつか引用したいと思います。

小学校におけるプログラミング教育が目指すのは、前述のように、子供たちが、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験しながら、身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気付くこと、各教科等で育まれる思考力を基盤としながら基礎的な「プログラミング的思考」を身に付けること、コンピュータの働きを自分の生活に生かそうとする態度を身に付けることである。

そうした生活の在り方を考えれば、子供たちが、便利さの裏側でどのような仕組みが機能しているのかについて思いを巡らせ、便利な機械が「魔法の箱」ではなく、プログラミングを通じて人間の意図した処理を行わせることができるものであり、人間の叡智が生み出したものであることを理解できるようにすることは、時代の要請として受け止めていく必要がある。

プログラミング教育の実施に当たっては、コーディングを覚えることが目的ではないこと[8]を明確に共有していくことが不可欠である。また、「主体的・対話的で深い学び」の実現に資するプログラミング教育とすることが重要であり、一人で黙々とコンピュータに向かっているだけで授業が終わったり、子供自身の生活や体験と切り離された抽象的な内容に終始したりすることがないよう、留意が必要である。楽しく学んでコンピュータに触れることが好きになることが重要であるが、一方で、楽しいだけで終わっては学校教育としての学習成果に結びついたとは言えず、子供たちの感性や学習意欲に働きかけるためにも不十分である。学習を通じて、子供たちが何に気付き、何を理解し、何を身に付けるようにするのかといった、指導上のねらいを明確にする必要がある。

ドキュメントが良いと思うのに正直不安に感じるのは、やはり行政の実行能力に不安があるからでしょうか(笑)

まあ文句ばかり言ってても何も起こらないので、何か自分にもできることがあるかと考えてみたいと思います。少しこれについては世の中の流れを見ていきながら考えたいです。

情報教育指導力向上支援事業(諸外国におけるプログラミング教育に関する調査研究)|学校教育分野|教育の情報化
諸外国のプログラミング教育、もしくはそれに準ずるような活動について調べた記録。かなりの分量のドキュメントになっています。あまり詳細には読んでいませんが、教える人材の不足というのは結構共通の話題としてあるようです。

ちなみに嫌味を言うわけではないのですが、これだけ調べるには諸外国の言語で書かれたドキュメントをたくさん読む必要があったのではないかと推測します。

それには機械翻訳を使用されたのでしょうか、それとも人間の手で翻訳なり読解なりしたのでしょうか。もし機械翻訳したのであれば、そのことそのものがプログラミング教育の必要性を訴えるための良い事例になりそうです。

プログラミング教育実践ガイド|学校教育分野|教育の情報化
各学年別のプログラミング教育の事例が紹介されたドキュメント集です。まず長女に合わせて小学一年生のものを読んでみたが、VISCUITというビジュアルを用いたプログラミング環境を用い、いもむしを動かすという内容だった。生徒はiPadを使っていたようだが、なるほどと思ったのは先生側に大きなモニタが必要だということ。そうじゃないと確かに効率が異常に悪くなりそうです。あまり日本の公立小学校で大々的に設備投資がされるイメージがわかないですが、設備に関しては上で引用したドキュメントでも触れられており、こうした基礎的な環境が各校にそろえられることを願うばかりです。

次に小学六年生の事例も読んでみました。Scratchを用い、Scratch上のキャラクタにユーザーのアクション(クリックとか)に応じて台詞を言わせるというものでした。おそらく社会の授業か何かと組み合わせたないようだと思います。その組み合わせることそのものに関しては、それも先のドキュメントで紹介されていましたし、孤児的にもプログラミングというものを単体で子供たちに捉えてもらうよりは、他の何かと組み合わせて捉えてもらった方が色々とメリットがあると考えます。

技術的にはすごくよく解釈すれば応答システムの構築をしているような感じに思えますが、実際のところはただのアプリのUI作成みたいな内容です。具体的に言えばクリックアクションに固定値の文字列を入れて、それがキャラクタの台詞として出てくるようにしているだけだと思います。ここは小学校六年生であればもう少し面白いことが出来たのではないかと思ってしまいます。